" />Global Management Laboratory(Shanghai) Co.,Ltd. - 中国全土配送のeコマース事業を垂直立ち上げ!資生堂のこだわりを実現する縁の下の力持ち

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中国全土配送のeコマース事業を垂直立ち上げ!資生堂のこだわりを実現する縁の下の力持ち

資生堂(中国)投資有限公司物流企画部部長 前田大介氏
北京外紅国際物流有限公司上海分公司営業経理 小野聖太郎氏


――商品の配送体制はどのようになっていますか?

[前田] お客様自身に配送費用を負担していただく商品配送は宅急便で、弊社が配送費を負担するサンプル配送は郵便で行っています。中国全土への平均配送費用は、宅急便だと10元、郵便だと1元です。
 運営する上で一番気をつけなくてはならないのは、配送所要時間にばらつきがあることです。宅急便だと配送所要時間は省都であれば1週間以内、それ以外の町だと10日以内ですが、郵便の場合は下手をすると3週間もの時間がかかる上に、届いたか届いていないか分からないのが問題です。お客様から「サンプルが届いていない」という連絡を受けると、郵便は基本的に到着確認ができないので再送するしかありません。再送後すぐに元のサンプルが届くこともよくあります。郵便でも到着確認できる書留のようなものもありますが、確認するために更に2~3週間かかるのであまり実用的ではありません。この辺りの中国特有の事情も考慮して配送を行う必要があります。

――物流過程で中国では珍しい試みもやられたと聞きました。

[小野] 今回は、お客様が希望すれば商品と発票(領収書)を一緒に梱包して送るということもやっています。中国でもeコマースの場合、財務システムと連動して出力する必要のある発票(領収書)は、倉庫からではなく、財務部門からお客様に送るのが普通です。ただでさえ混沌とした物流倉庫で、財務の発票(領収書)を金額の間違いなく確実に商品に梱包するという作業は、日本にいる人には想像がつかないくらい大変な作業です。日本の領収書と違い、中国の発票(領収書)は修正や再発行が大変なので、なおさら間違いの許されない作業となっています。我々は今回のために開発したシステムで2重、3重にチェックするとともに、人的チェックも行うことで、正確性を担保しています。

――日本と比べて、中国の物流で大変なところはどのようなところですか?

[小野] ローカル宅急便会社との格闘でしょうか。資生堂様が期待している物流は、中国ローカル標準と比較してスピード、精度が段違いです。しかも中国全土へ商品を届けるために、我々が直接コントロールできないラスト1マイルの配送を担うローカル宅急便会社を含めて、資生堂様の期待に応えなければならないので、とてもチャレンジングな役割を担っています。とにかく、何度も繰り返し現場に足を運び、何度も繰り返しこちらの希望を伝えるなどして、地道な努力を重ねているところです。
 また中国では、商品が届いた後、お客様が梱包状態の写真を、微博、ブログなどにアップして公開することも多いので、気が抜けません(笑)。たまたまであっても、悪い梱包状態の写真が口コミで広がってしまうと、イメージダウンにつながってしまいますので、1つ1つ気を抜かずに作業しています。

――eコマースの概要はどのようなものでしょうか?

[前田] 弊社の中国事業戦略の一環として、2011年9月15日より自社サイトでの化粧品ネット販売を始めました。現在、中国全土で販売しているスキンケアブランド「ピュア マイルド」の中のeコマース専用ブランド「ピュア マイルド ソワ」を販売しています。
「ピュア マイルド ソワ」は、中価格帯の化粧品を購入される20~30代のお客様向け商品です。実際eコマースサイトで購入されているお客様の住んでいる地域から考えると、店舗に行って購入しようと思えばできるはずなので、「店舗に行く時間がない人」、「ネット慣れしている若い人」などが購入しているのだと思います。

――御社はこれまで中国でネット販売はしていなかったのですね。

[前田] 資生堂は、中国でも競合化粧品ブランドのように「広告量」で勝負するのではなく、「商品力」と店頭の「one to oneカウンセリング力」で勝負しています。ネットでは我々の強みである「one to oneカウンセリング力」が活きないのではないかという考えから、これまでは積極的には取り組んでいませんでした。しかし2010年にはネットユーザー数で、中国がアメリカを抜いて世界でNo.1になったように、ネットというチャネルを無視できなくなってきました。そこで今回、お客様との接点を拡大するという意味で弊社も中国でネット販売に挑戦することになりました。

 我々にとってeコマースへの参入は、「対面式ではないネットの世界でone to oneカウンセリングを成功させること」でもあります。まずは「ピュア マイルド ソワ」のネット販売を通じて、中国でのeコマースのスキームを確立し、ゆくゆくは商品ラインアップを増やしていきながら「ネットのおもてなしNo.1企業」を目指していきたいと思います。

――今回は初のネット販売ということで、お客様をゼロから集めなければなりません。どのような方法で集客されているのでしょうか?

[前田] 現在は、まだネット販売を始めたばかりなので、広告、団体購入(Grouponのようなサービス)、微博(Weibo:中国版ツイッター)などいろいろなマーケティングツールを試している段階です。一つ言えることは、ネットの場合は広告よりも口コミの影響力が強いということです。
 先日、新規顧客獲得キャンペーンの一環で、通常より化粧品の容量が多い商品サンプルを1万人限定で配布するという告知をしました。この告知は、瞬く間に口コミで広がり、当初の予定より大幅に早く2日間ですべて配布するほどの人気でした。サンプルがすぐになくなるほどの人気だったため、次に容量を普通の量に戻した商品サンプルの配布を告知しました。すると、今度はそれほど反応がなかったりするのです。消費者はキャンペーンの内容をかなり吟味して行動しているなと感心します。他にもノベルティグッズを購入した人にプレゼントするなど、お得感のあるキャンペーンには反応が良いと思います。

――カウンセリングは、どのような方法で提供することが多いですか?

[前田] 今のところ、電話は少なく、QQ(中国でもっとも有名なインスタントメッセンジャー、チャット)とメールが多いです。
 対面式と異なり、ネットではお客様の肌の状態が目で見えるわけではないので、適切なアドバイスをしづらいというデメリットがあります。そこで、お客様が問い合わせをして美容のアドバイスを受ける前に、ネット上で簡単な質問に答えて頂く工夫をしています。そうするとお客様自身が、自分の肌の状態を理解することができ、たとえネットであっても、対面の場合と同じようなアドバイスができます。

――ネットカウンセリングを担当するオペレーターの教育はどうされていますか?

[前田] オペレーターには2種類います。商品内容、購入方法に関する一般問い合わせを担当する一般オペレーターと、美容に関するアドバイスを行うコンシェルジュです。
 ネット対応のオペレーターは、QQチャットでスピーディーかつ適切に顧客とコミュニケーションを取る“チャット力”などスキルが要求されるため、資生堂の店舗の販売員が担うのではなく、今回のeコマース事業で包括提携している丸紅グループのVCS(益峰客戸関系管理(上海)有限公司Value Communication Services (Shanghai) Inc.)からeコマースの顧客対応経験者を候補者として派遣して頂いています。派遣されてきたオペレーター候補者に対して、我々自身で研修を行い、美容に関する一般知識テストをクリアした人に一般オペレーターとして働いてもらっています。そして性格と研修結果を見ながら一般オペレーターの中から美容相談を主な業務とするコンシェルジェを選出します。


(ダイヤモンドオンライン「リアル中国ビジネス」2012/3/6掲載

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